2003年の夏に東ティモールのコーヒー豆産地に行った。東ティモールで4泊の産地見学。

 

kaffaで東ティモールの豆を焙煎し始めたのが2001年か、2002年か。

 

もう、19年くらいの付き合いになる。産地見学に行ってからは、東ティモールの中でもマウベシという街の近郊の村「ルスラオ村」産のものをある限りは優先的に使わせてもらっています。

 

マウベシで一泊、ルスラオで一泊させてもらったし、僕の東ティモール4泊5日の中での最高の時間を過ごしたと思える。標高は1500m位で、東ティモールのコーヒー産地としては、高い位置にある。

 

急な斜面にポルトガル植民地時代に植林されたコーヒーの木が、シェイドツリーの林の下に野性的に繁茂している。子どもたちがスルスルとコーヒーの木の枝を登り、ぶら下がる。

 

山道をパジェロで一時間走ってマーケットに立ち寄ると、ルスラオ村でさっき別れた若者が居る。山を越え谷を越え、歩いた方が早いのだ。裸足の子どもたち。

 

今は、どうなっているのか?は知らない。当時、ルスラオには電気はなかった。マウベシですら、巨大なディーゼル発電機で街の電気をまかなっていたし、それも時間制だった。

 

あれから17年。首都のディリにはショッピングモールがあるらしい。すごく変わったのだと思う。

 

でもルスラオ村にはたぶん、まだ電気はないんじゃないかな?小型の発電機くらいは持ってる人もいるかも。どうだろうなあ?どうなってんのかな?ルスラオ村。

 

まあ、そこの豆を19年間、焙煎し続け、飲み続け、売り続けて来ました。

 

東ティモールから帰って初めての焙煎は、試しに浅煎りで焼いてみました。とても強い酸味があり、驚いた覚えがあります。

 

当時は、今みたいに、サードウェーブは起こってなくて、「浅煎り」を経験することは無かったです。特に、kaffaは、基本、常に自分とこのコーヒーしか飲んでませんから。

 

 

その浅煎りを飲んで以来、kaffaの東ティモールは、同じルスラオ村産の豆をフレンチロースト位に焼いたものと、シティロースト位に焼いたものを半々に混ぜています。これを「ティモール ロロサエ ブレンド」と称しています。

 

店主の勝手な好みの観点からのみですと、やはり、細かく挽いてドロっと濃いやつをデミタスで。

 

 

kaffaの数少ないラインナップの中では、これも全く勝手な好みですが、ミルクとの相性が1番良いかな、と思います。

 

実際に、kaffaのイベント出店では、基本的に、カプチーノとカフェオレは、ティモールロロサエブレンドを使います。

 

もうひとつ、こちらは、ウォッシュドです。カファブレンドやイエメンのナチュラルを普段飲んでいるので、時々これを飲むと、「ウォッシュド」を感じます。濃いけどクリアな味わいだと思います。

 

ああ、でも店主は、本当に、他のコーヒーの事を何も知りません。「これがクリアかよ?」と思われるかも知れません。あくまでも、kaffaのラインナップの中では、です。