焙煎人の実家です。
二十代、店主は、ここで、今は亡くなった義母に出会いました。恩人です。「おばさん」とみんな(4人の子供たちと、バイトで働くおばさんの妹たち、そして僕のようなバイトの兄ちゃんたち)から呼ばれていました。おばさんは愛農普及会という消費者団体を主宰し、バイトの大学生であった僕に、それまでに無かった新しい精神的空間を与えてくれました。ずっと。
おばさんの台所の床の座卓で、注文の電話を受けながら、あれやこれや話しながら、ちゃっちゃっと、でも丁寧に、愛農普及会の食材を使ったご飯を作っていただきました。何度も、何度も。
そこが、今は、「kaffa吉祥寺」として、小さなカフェとして、営業許可をとっています。
おばさんの台所は、その頃からは、1度リニューアルされていて、それが、kaffa吉祥寺の厨房です。
敷地には、亡くなった義父の実家(戦前の民家)とおばさんの家(戦後の民家)が建っていて、真ん中に狭いけど庭がある。おばさんが晩年とても好きだった庭で、焙煎人がその後をよろしく頼むと言われたやつです。
小さいおうちカフェ「kaffa吉祥寺」から庭を挟んでの古い民家は、今は、「愛農普及会」の倉庫と作業場に改装されて、おばさんの愛農普及会は、今は、義兄の「ちゅうき」が代表として、相棒の「高橋君」と一緒に ここで活動している。
ここ2年くらいは、焙煎人の姉の「純ちゃん」が、こじんまりと愛農食材の小売店を始めています。変テコな作業場みたいな戦前の民家でオーガニック食材を売ってる。すごくおもしろいお店です。売ってるものは美味しいし。お客さんがいないのが信じられない。
kaffa吉祥寺の隣は、ありがたい食糧庫なのです。まだ始まっていませんが、近々、ここで、愛農普及会の食材を使ったご飯が食べられる。美味しいお菓子とコーヒーが飲める。美味しい野菜や食材が買える。もちろん、kaffaのコーヒー豆も買える。そんな「kaffa吉祥寺」の「愛農食堂」を始める予定です。
おばさんが、あの頃食べさせてくれたみたいなご飯を、誰かに食べさせてあげたい。
おばさんレベルのご飯は無理だけど、気持ちだけは。
「愛農普及会」と「kaffa吉祥寺」ががっつりコラボ。
できるんかなあ?
2020/05/26